生後6ヶ月以降、不妊手術を行うことでさまざまな病気の発症リスクを抑えることができます。
去勢手術・避妊手術は、全身麻酔を行い、オスの場合は精巣、メスの場合は卵巣と子宮を取り除く不妊手術です。
不妊手術を行うことで、オスの場合は精巣腫瘍・前立腺肥大症・会陰ヘルニア・肛門周囲腺腫、メスの場合は乳腺癌・子宮蓄膿症・子宮ガン・子宮内膜炎など老後、比較的発症率の高い病気の発症リスクを下げることができます。
不妊手術の特徴
オスの去勢手術
日帰り手術
- オス特有の病気になる確率の低下
- 発情のストレスがなくなる
- 望まれない繁殖を防ぐことができる
- 攻撃性の低下
- マーキング、マウンティングが減ることがある
メスの避妊手術
入院 1泊2日
- 望まない妊娠を防ぐことができる
- 子宮蓄膿症などのメス特有の病気になる確率の低下
- 発情の出血、発情のストレスがなくなる
- 偽妊娠などの行動がなくなる
不妊手術は以下のことも考慮する必要があります
- 肥満になりやすいですが適切なフードの給餌で予防できます。
- 全身麻酔のリスクがありますが、比較的安全なガス麻酔などを使用します。
- 手術後の痛みによるストレスがありますが鎮痛剤などの投与で緩和できます。
- まれにホルモンバランスが崩れ、老齢時に尿失禁などの症状がでる場合があります。
不妊手術の時期
獣医療界でもさまざまな見解がありますが、当院では6ヶ月齢未満の不妊手術はすすめていません。
状況により適正時期が異なりますので、まずはご相談ください。
術前検査
術前検査は、動物の健康状態を正確に把握し、全身麻酔や手術のリスクを低減するために非常に重要なものです。当院では、適切な検査を実施することによって、少しでも安全な状態で、動物、飼主さまが安心して手術に臨めるよう努めています。
検査項目
身体検査、血液生化学検査、血球計算、心エコー(心臓超音波検査)など
身体検査
視診、触診、聴診等で体の外から異常がないかを確認する
血液生化学検査
脱水の有無、肝臓や腎臓機能、血糖値等の17項目を測定する
血球計算
血球計算により、貧血や白血球、血小板などの異常を検出する
心エコー(心臓超音波検査)
心臓の弁膜症や、血流等が正常か確認する
なぜ心エコー(心臓超音波検査)をするのか?
心エコー(心臓超音波検査)では、聴診で確認ができない(音では分からない)心臓の病気の有無を検査します。飼主さまが予期せぬ病気が見つかることもあり、予定している手術よりも治療を優先したほうがよい場合もあります。
病気の有無は、術後の回復にも大きく影響します。
可能な限り動物に負担をかけないようにという思いから、当院では命にかかわる心臓の検査を重要視し、より安全に手術を受けていただけるよう手術前の検査に臨んでいます。
不妊手術の料金
術前検査料 | 麻酔料 | 手術料 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
犬 | 去勢手術(♂) | 11,220円~ | 5,500円~ | 12,100円 | 28,600円~ |
避妊手術(♀) | 23,100円 | 39,600円~ | |||
猫 | 去勢手術(♂) | 9,900円 | 26,400円~ | ||
避妊手術(♀) | 17,600円 | 34,100円~ |
- 年齢や持病・体質等により料金が変わります。
- 別途初診料・再診料がかかります。
- 料金はすべて税込です。
去勢・避妊手術のQ&A
- Q:
- 初めて受診したいのですが、事前予約や連絡は必要ですか?
- A:
基本的にご連絡は不要です。直接病院へご来院ください。
待ち時間が生じる場合がございますので、事前のご予約をおすすめしております。
※ご予約のない方は、受付終了時間が異なる病院があります。
詳しくは各病院ページの診療時間案内をご確認ください。診察状況やご質問等事前に知りたい情報がございましたらお電話にてお気軽にご連絡ください。
- Q:
- 去勢・避妊手術は予約が必要ですか?また、日帰りは可能ですか?
- A:
手術は予約制になります。退院は基本的にメスの場合は1泊、オスの場合は当日になります。
ご事情がある場合はペットに負担のない程度であれば、ご相談の上で考慮させていただきます。